ユーザーを引き込む情報伝達術
「自分が発信している情報って、ちゃんと見てもらえているのかな」
「コラムやブログを更新しているけど、あんまり反応がよくないような気が」
広報担当の方やウェブ担当の方は、一度はこのように思ったことがあるのではないでしょうか。
自分が発信している情報に対してのリアクションは気になるところですよね。
手間ひまかけて書いたものなら、なおさらだと思います。
でも、なんで情報が届いていなかったり、反応がよくなかったりするんでしょうか?
その原因は、伝えたいことが、ユーザーや読者に「伝わるように」になっていないから。
もう少しいうと、そもそもユーザーや読者が必要としている情報ではないから、です。
新しい情報だから、頑張って書いたコラムだからといって、見てもらえるとは限りません。
なぜなら、ユーザーや読者は自分に必要ではない情報は完全にスルーするからです。
ノールックです。
新しい情報だの頑張って書いたのだの、まったく関係なしです。
悲しいですがこれが現実です、、
では、どうすれば自分が発信する情報をユーザーや読者は受け取ってくれるのか。
反応してくれるのか。
今回は、ユーザーや読者を引き込む情報発信についてお話します。
ユーザーや読者に「自分ごと化」してもらう
結論から話をすると、ユーザーや読者を引き込むためには「自分ごと化」してもらうことがポイントになります。
「自分ごと化」してもらうとはどういうことか。
それは、この情報は自分のためにあると認識してもらうことです。
この情報は自分にとって必要なもの、有益なものであると理解してもらう。
冒頭でもお話したように、ユーザーや読者は自分に必要ではない情報は完全にスルーします。
実際にみなさんも、SNSやニュースアプリで見る情報は自分が気になったものだけですよね?
画面をスクロールしながら気になったところで手を止める。
一つひとつの情報を見るなんてことはしないはずです。
ウェブサイトを通じて情報発信をする場合も同じで、ユーザーや読者にこの情報は自分のためにあると判断してもらえなければ、見てもらうことも読まれることもありません。
このことを理解したうえで情報発信しなくてはならないのです。
自分が発信しようとしている情報は、ユーザーや読者を「自分ごと化」させることができるのか。
このことをいま一度意識してみましょう。
ここで簡単ではありますが、情報を受け取る際のユーザー心理について、少しだけ見ていきたいと思います。
一般的なユーザー心理は、「理解→納得→共感」の流れであらわすことができます。
これは〇〇なんだなと理解する。
たしかに。言われてみればそうだなと納得する。
うんうん、それわかるーと共感する。
ざっくりですがこのような感じです。
共感まで得られることができればバッチリです。
つまり、発信する情報は、まずは理解してもらうために具体的でわかりやすい内容にする。
次に、納得してもらうために根拠や理由を提示する。
そして最後に、共感してもらうためにユーザーや読者の実体験に紐づく内容を織り込む、です。
とはいえ最後の「共感」のハードルは想像以上に高く、簡単に得られるものではありません。
なぜなら、共感を得るためには、発信する情報がユーザーや読者の実体験に紐づくことでなければならないからです。
「それわかるー」とか「そうそう、そうだよね」というのは実体験があるからこその感情です。
極端な例でいうと、「お店で店員さんだと思って声をかけたら他のお客さんだったのでめっちゃ恥ずかしかった」みたいなことに共感できるのは、同じ体験をした人だけですよね。
(ちなみにわたしはつい先日、店員さんと間違えられて声をかけられました)
なので、「共感」を目指しつつも、理解・納得まで得られることができればOKです。
共感を得られなければ情報が届いていない、というわけではありませんので安心してください。
結局のところ、情報が届いていないように感じたり、反応がなかったりするのは、ユーザーや読者に「伝わるようになっていない」ことが原因であり、さらにいうと、自分ごと化してもらえていない状態にあるのではないかと思います。
価値観は人それぞれなので、すべての人に伝えたいことが「伝わる」というわけにはいきませんが、少しでも多くの人に、自分たちが発信する情報をきっかけに、商品やサービスを知ってもらったり、購買行動につなげてもらったりしたいですよね。
情報発信の方法に正解はありませんが、方法の「型」を知っておくことはとても大事だと思います。
おわり
これまでの話をまとめると、以下のようになります。
ユーザーや読者を引き込むためには、「自分ごと化」してもらう。
「自分ごと化」とは、ユーザーや読者にこの情報は自分のためにあると認識してもらうこと。
そして、受け取った情報を理解・納得してもらう。
あわよくば共感もしてもらう。
このように言葉にするのは簡単ですが、実践するのは難しいですよね。
だからみんな悩んでるんだと思います。
それでも、このようなことを意識するかしないかで情報の精度も変わってきて、ユーザーの反応もよくなるのではないかと思っています。
みなさんも何か理由があって情報発信しているはずですし、時間もかけて原稿作成したり文章書いたりしていますよね。
せっかくなら、自分が発信する情報でユーザーに反応してもらい、企業活動にいい影響をもたらしたいですよね。
「それわかるー」とか「そうそう、そうだよね」っていう共感を目指して、
「伝わる」情報を発信していきましょう。