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写真と文章がつなぐ表現の可能性

2023.11.20 : Other Staff
Writing

これまで「書くこと」に焦点を当ててきましたが、今回は写真と文章の関係性について書いていこうと思います。
というのも、先日、写真家の幡野広志さんとライターの古賀史健さんの対談記事の中で、写真と文章の関係性についての話がありました。

写真家から見た文章や、ライターから見た写真の話が興味深いものでしたので、対談の一部をご紹介したいと思います。

ウェブサイト制作においても、写真の選定はサイトのクオリティを高める重要な構成要素のひとつであることから、この記事が少しでもお役に立てればと思います。

写真にも文章は必要

対談の中で写真家の幡野さんは、「写真にも文章は必要」と発言されていました。
なにかを伝えるには写真の立場は弱く、ことばの方が強いからだと。
まさか写真家の口から「写真の立場が弱い」ということばが出るとは思ってもいなかったので、はじめはどういう意味なのかわかりませんでした。
写真のプロであるからこその発言だったことは、その後の対談の中で知ることになります。

また、文章があることで写真が自由になるとの発言も印象的でした。
たとえば、涙を流している人の写真を見たとき。
悲しくて泣いているのか、うれしくて泣いているのか、それとも怒りに満ちあふれて泣いているのかは写真だけでは一概には判断できないかと思います。
写真を見る人の感じ方や解釈は人それぞれで異なり、写真ですべてを伝えることは難しいと言えます。

先ほどの例は極端かもしれませんが、写真にも撮影した人のそのときの感情やメッセージが込められているはずなので、そういう意味ではことばがあることで写真が自由になるという意味もわかるような気がします。

一方で、写真と文章が組み合わさるとどうでしょうか。
たとえば、カレー屋さんで撮影をした場合。
カレーの写真をそのまま掲載するのではなく、そのときに感じたことや思ったことなどを文章にし、カレー以外のもの、それこそメニュー表や店内の雰囲気などを掲載することで表現の幅を拡げられます。
なぜその写真を撮ったのかがわかるようにもなるため、シャッターを切った瞬間の背後にある、ストーリーが浮かび上がり、見る人も楽しめるようになるのかなと思います。
もちろん、文章の質も関係してくるため、なるべくいい文章を書けるようになることも大事です。

いい文章を書くためのポイント

写真にもいい文章が必要だと言われても、文章を書くのが苦手という方もいるでしょう。
たしかに、構成がどうだの文法がどうだの表現がどうだの、考えることやことばを選ぶには労力が必要です。また、人によっていい文章の定義も異なるので、どうすればいい文章が書けるのかは難しいのですが、文章を読んでいて心地よいと感じられるものはいい文章であることが多いと感じています。

話の流れがスムーズで何度も読み返す必要がなく、内容がスッと理解できる文章がいい文章の条件のひとつではないでしょうか。
自分で書いた文章を客観的に評価するのは難しいかもしれませんが、読み手の立場から考えて文章の流れに引っかかりがなく、スラスラと読み進められるかどうかをチェックすることは忘れないようにしましょう。
一度書いたら終わりではなく、一度書いてからが始まりぐらいの気持ちでなければ、いい文章を書き上げることは困難かと思います。

「書くこと」よりも「読むこと」に力を注ぐことが、いい文章への近道になるでしょう。

おわり

対談記事の内容を要約したため、情報が簡潔すぎて理解しづらかったかもしれません。
ひと言でいうと、写真にも文章があることで、よりいい表現ができるようになるよ、ということです。

写真のいろはについてはまだ理解が深まっていませんが、ウェブサイト制作でも写真を使用するため、一つひとつの意味合いや文章との組み合わせに、より一層気を配る必要があるなと感じました。それと同時に、要素と要素の組み合わせには相乗効果があり、可能性を拡げられるということを再認識できました。

写真×文章、映像×音楽、SNS×ウェブサイトなどなど、今あるものを組み合わせて新しいアイデアを見つけられたらいいなと思っています。
そして、今よりもっとことばを磨いて、写真の魅力を最大限に引き出せるようにしていこうと思います。

最後に、ナナサンでは写真撮影、取材・原稿作成のサポートをおこなっております。魅力的な写真の撮影や原稿作成のサポートが必要な場合は、お気軽にご相談ください。



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