書く力を高める文章トレーニング
「もっとうまくなりたい」
仕事でいえばプレゼンだったり接客だったりデザインだったり。
趣味でいえばゴルフだったり楽器だったりダンスだったり。
日常の中で何かしら「もっとうまくなりたい」と思うことがあるのではないでしょうか。
わたしの場合だとやはり文章が当てはまります。
お客さまからご提供いただいた原稿のリライトやインタビュー記事の作成など、
もっとうまく文章を書けるようになりたいなあ、と夢の中でも思っています。
そんなわたし。
現在とある文章トレーニングを実践中です。
このトレーニングを続けていると、いままで気にならなかった文法やことば選びに敏感になり、文章の質もかわってきているように思います。
この方法は「嫌われる勇気」でおなじみの「古賀史健さん」の著書、「取材・執筆・推敲」の中で紹介されています。実際には文章トレーニングではなく、「文章の読み方」として紹介されています。
ご存知の方はすでに実践しているかと思いますが、今回は書く力を高めるためのトレーニング方法としてお話します。
企業のウェブ担当者やブログ担当者の方々の情報発信の参考になればと思います。
書くことは考えること
先に、結論からお話します。
書く力を高めるために実践しているトレーニング方法とは、他の人の文章を読むときに、
「自分ならこう書く」という意識を持って文章を読むことです。
このトレーニング方法のいいところは、「自分ならこう書く」という意識を持つことで、自分の頭で文章の構成やことばを意図的に考えるところにあります。
たとえば、他の人の文章を読んでいるときに、ちょっとした違和感を抱くことはないでしょうか?
それこそ文脈だったり話の展開だったり。
そういったときに、この人はなんでこのように書いたんだろう?と疑問を持ったとしても、その問いの答えは書き手本人に聞くしか方法がなく、ほとんどの場合、答えはわからないままです。一方で「自分ならこう書く」であれば、ストーリーや展開を自分の頭で考えることになり、自分と他人との文章の違いを知ることができます。
文章の正解を見つけるのではなく、他人との違いを知って自分で考えることがこのトレーニングの大事なポイントです。
書くことは考えること。
この前提を忘れないようにしましょう。
ここで、文章トレーニングというと写経を思い浮かべる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この機会に今回の文章トレーニングと写経で身に付く文章力とではどのような違いがあるのか、もう少し話を続けてみたいと思います。
写経との違い
文章トレーニングの代表格として写経があります。
他の人が書いた文章を書き写す行為ですね。
さきほどご紹介した文章トレーニングとの大きな違いは、写経は「他の人の文章をそのまま書き写す行為」であることです。
写経はもとの文章をそのまま書き写すため、基本的には元の文章に対してオリジナルの要素を入れることはしないかと思います。
一方で「自分ならこう書く」という文章トレーニングは、他の人の文章をもとに自分でストーリーや展開を考えるため、オリジナルの要素を入れていくことになります。
2つのトレーニングの違いはここにあります。
そして、冒頭でご紹介したライターの「古賀さん」が写経についてこのように述べています。
「写経はその書き手みたいになることが目的ではなく、いまの自分の文章を知ることが目的である」
たとえば、句読点を打つ箇所やエピソードの入れ方を知ること。
どのように書かれているかを認識すること。
写経はその書き手に近づくためではなく、いまの自分の文章を知るため、自分との違いを知るためにおこなうものなんですね。
もちろん、憧れのあの人みたいに魅力的な文章を書きたいなって思うことは自然なことです。
誰かに憧れることはわるいことではありません。
わたしも子どもの頃は、NBAのスター選手だったマイケル・ジョーダンに憧れていました。
いつかジョーダンみたいな選手になると本気で思っていました。
ベロ出してドリブルしたりなんかして。
とにもかくにも、文章を書くことに正解なんてものはなく、憧れのあの人のようにもなれないけど、いまの自分の文章を知るという意味において写経は大事なトレーニングだと言えます。
みなさんもコツコツやっていきましょう。
おわり
「もっとうまくなりたい」
この思いは永遠に消えることはないでしょう。
むしろこの思いがあるからこそ頑張り続けられるとも思っています。
繰り返しになりますが書くことは考えることです。
自らの思考を鍛えるためにも他人の文章を読み、自分との違いを知り、さらに「自分ならこう書く」まで発展させていくことで、いまより一段と文章がよくなると思っています。
ここで紹介したトレーニング方法以外にも、自分に合ったやり方や方法を見つけて継続してみてください。
努力の方向性さえ間違わなければ結果につながるはずです。
あなたが書く文章でよろこぶ人がいることを信じて、頑張っていきましょう。
最後に、情報発信にはことば(文章)が必要です。
文字そのものに感情はありませんが、文脈や展開、使うことばの組み合わせによって、書き手の感情を表現することができると思っています。
情報発信しているけどあんまり反応がよくないなとか、発信した内容が誤解されているかもしれないなとお悩みの方。こんなときには一緒に考えてくれる、取材から記事の作成まで手伝ってくれるウェブ制作会社にお願いしてみるのもいいかと思います。
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