WEBとDTPの違いとは?

こんにちは!デザイナーの石田です。
このたび、専門学校の学校案内パンフレットおよびポスターの制作を担当させていただきました。
これまでチラシ制作の経験はありましたが、
ページ構成を伴う本格的なパンフレット制作は今回が初めて。
WEB制作をメインにしている立場として、改めて感じたのは、
WEBとDTPは似ているようで、設計の考え方がまったく異なるということでした。
今回はその制作過程で意識した点や苦戦したポイントを交えながら、
- WEBとDTPの違い
- 印刷データを作る際の注意点
をまとめてみます。
1.レイアウト

WEB:可変レイアウト
画面サイズによってレイアウトは変化します。多少のズレは許容されます。
DTP:固定レイアウト
紙はサイズが絶対。見開き単位で完成形を設計します。
チラシは「1枚で完結する構成」ですが、
パンフレットは「ページの流れ」が重要。
- どの順番で情報を見せるか
- 見開きでどう印象づけるか
- めくったときの期待感
情報設計のスケールが大きくなったことが、大きな違いでした。
2.サイズと塗り足し

WEBはpx基準。
DTPはmm基準。
さらに印刷では「塗り足し(通常3mm)」が必要です。
- 仕上がりサイズ
- 塗り足し
- トンボ
これらを前提にレイアウトを組まなければ、断裁時に白フチが出てしまいます。
3.色の違い(RGBとCMYK)

WEBはRGB。
印刷はCMYK。
特に注意が必要なのは、鮮やかな色ほど沈みやすいという点です。
デジタル感のあるビジュアルを扱う際は、
- RGBでデザイン
- CMYK変換後に再調整
- 必要に応じて数値微調整
といった工程が不可欠でした。
モニターでの見え方をそのまま信じてはいけない。
これも紙ならではのポイントです。
4. 解像度

WEB:72〜144dpi
印刷:350dpiが基本
チラシ制作の経験はありましたが、
ページ数が増えることで画像点数も増え、解像度管理の重要性をより強く実感しました。
対策として意識したのは、
- 撮影時点から印刷使用を前提にする
- 元データは高解像度で保管
- リサイズは最後に行う
5. 納品データの違い

WEB:ブラウザ確認
DTP:入稿データ確認
印刷入稿では、
- フォントのアウトライン化
- 画像リンク確認
- カラーモードチェック
- オーバープリント確認
など、WEBとは異なる最終チェック工程があります。
特に注意!こんな落とし穴

アウトラインを作成するとテキストエリアがベタ塗りになる現象。
テキストボックスに塗りが追加されているのが原因。

[対策]
1.文字を選択
2.「ウィンドウ」→「アピアランス」
3.塗り・線の設定を確認
4.不要な「塗り」を削除
特に、複数レイヤーや効果を重ねている場合は要注意です。
アウトライン化は入稿直前に行うことが多いため、
最終段階でトラブルになると修正時間が逼迫します。
入稿前チェックリストに「アピアランス確認」を追加することを強くおすすめします。
まとめ
WEBとDTPは、使用するツールは似ていても、前提となる考え方が大きく異なります。
可変か固定か。
光かインクか。
表示か印刷か。
それぞれの特性を理解することで、より精度の高いデザインにつながります。
パンフレット制作は、デザインの基礎力を試される案件でした。
今回の経験は、WEB制作にも確実に活きていくと感じています。



