ホームページにおける「良いデザイン」とは
この業界に入って、早いもので気がつけば10年ほどが経過していました。
比較的歴史の浅いこの業界にとっての10年は超絶な進歩に十分すぎる時間で、
トレンドを追いかけてみたり、新しい技術に挑戦してみたり、数々のブラウザに悩まされてみたり…
振り返るといろいろあったしこれからもいろいろあるだろうなあと思ったりしつつ、
「良いホームページとは、良いデザインとは何か」と非常に根本的なことをよく考えるようになりました。
ユーザーが求める情報を得られる、良い体験ができる。ビジネスとして成果を上げられる。
これらは良いホームページの条件に当たると思いますが、そこには「良いデザイン」が必要だと考えています。
ではその「良いデザイン」とは、どんなものか?
クライアントの好みに合ったものでしょうか、デザイナーの理想通りのものでしょうか。
最近っぽくてかっこいいとか、なんだかおしゃれとか、そういったものでしょうか。
制作する側が満足することも、視覚に訴える表面的な要素ももちろん大切なのですが、根本の「良さ」とは違うと思っています。
良いデザインは気が利いている
突然ですが、ファミレスなどの飲食店のテーブルの上にある、店員さんが伝票を入れる透明の筒みたいなアレ。斜めにカットされていますよね。
「重心を偏らせることで倒れたときに転がりにくいようにするため」だというのは有名な話ですが、これ、私は気が利いていてとても「良いデザイン」だと感じました。
ただ、アレを見て「うわ〜!転がりにくいように斜めにカットされてる〜!スゲエ〜!」とはならない。
というかそもそも普通の人は気にも留めない。
聞いて初めて「なるほど!」という程度です。(鋭い方は気づくのかもしれませんが…)
デザインの良さをもたらしている意図にはなかなか気づきづらい、ということだと思います。
ホームページやUIデザインも同じで、ちょうど欲しいところにボタンが設置してあるとか、押しやすい位置にメニューがあるとか…
どんな人がどんなときにどんな場面で使って、どうすればスムーズに目的の情報にたどり着けるのか。
それを先回りして考えて、しっかり設計されているけれども、それを悟られない。やりすぎていない。
つまり「気が利いている」ということが、「良いデザイン」につながるのではないかと考えています。
デザイン = コミュニケーション
デザインとはコミュニケーションの手段です。
デザインをするときに「人格を持たせる」という思考をすることがありますが、タイポグラフィや色をはじめ、先に書いた表面的な要素は例えるなら声色や服のようなものだと思っています。
自社の商品やサービスを紹介するのに適しているのが、スーツを着た真面目な雰囲気の男性なのか、明るくて元気な女性なのか…
コミュニケーションを取る相手、つまりターゲットにきちんとあわせてあげることで、それを円滑にしてくれる要素です。
だからこそ誰かの好みや主観で決めるべきではなく、関わる人全員が共通認識としてしっかり持っておくことがとても重要なのです。
まとめ
デザインの考え方について書いてみました。
私は立場や職種問わず、制作者もクライアントもデザインに対して同じ視点を持てるのが理想だと考えています。
判断基準が無いがゆえに、「私はデザイナーじゃないからデザインのことはわからない」という方もいらっしゃいますが、「何が適切か、どんなものが良いか」を検討してご提案できるのが我々制作会社です。
そこからクライアントと協力して出来上がるのが、良いデザイン、良いホームページなのだと思います。
株式会社ナナサンではホームページの新規制作・リニューアルの企画・提案から構築・運用に至るまで全てのフェーズにおいて最適なサポートをさせていただいております。
制作・見積もりのご相談はもちろん無料にて承っておりますので、是非お気軽にご相談ください。